玉造稲荷神社
所在地 大阪府大阪市中央区玉造2−3−8
御祭神 宇迦之御魂大神

相殿
下照姫命
したてるひめのみこと
稚日女命わかひるめのみこと
月読命
軻遇突智命
かぐつちのみこと
例祭  2月初午日   初午大祭 
 7月15・16日 夏祭

10月14・15日 秋祭
公式ホームページ



玉造稲荷神社

 われわれの先祖がこの地に住みはじめたころ、大阪平野は瀬戸内海陥没地帯の東端として、海水の浸入する港湾地帯でした。
 住居は台地に散在し、紀元前1世紀ごろには石器のほか青銅器、鉄器を伴う弥生式文化が伝播し、いままでに顧みられなかった低湿地が重視され、この台地を中心に人々が定着するようになりました。
 4世紀ごろになると仁徳天皇はこの上町台地にわが国最初の都城を築かれました。
 仁賢天皇6年(493)には、高麗に工匠を求め、のちに難波玉造部■女(ふなめ)が韓白水郎嘆(からまのはたけ)に嫁ぎ哭女(なくめ)を生んだと『日本書紀』に記されており、すでにこの地に専門の玉造職の存在したことがわかります。
 奈良時代、聖徳太子が物部守屋と争われた際にこの社に祈願され、玉作岡に布陣し「我に勝を与えるならこれに枝葉を生ぜしめよ」と栗の白木を挿されたところ、後に枝葉が茂り、物部氏との争いも落ち着きました。太子は自ら十一面観音像、多聞不動像を作り祀られ、以来、栗岡山ともいわれるようになり、この地に長楽寺観音堂を建立されました。しかし、その後の兵乱から堂は度々移転しています。
 豊臣時代に至っては神社が大阪城守護神として祀られたため、神殿は城内玉造門からの街道に面して西向きに祀られていました。豊臣家(秀頼・淀君)からの崇敬はとくにあつく、旧神殿跡の後方には月見・花見のための高殿が建立されました。境内の鳥居は慶長8年(1603)に豊臣秀頼公が朱印地五百石とともに寄進されたものです。(平成7年阪神・淡路大震災による破損から基部を除き移設)
 大坂夏の陣(慶長20年・1615)の後、徳川家も地元民との協力のもと、大阪城の守護神として祀られました。
 元禄時代には境内にあった観音堂が大坂三十三所観音の第十番札所でもあり、多くの参拝に賑わったようすが近松門左衛門の『曽根崎心中』『卯月の紅葉』といった浄瑠璃に描かれています。
 文久3年(1863)の新町焼と呼ばれる大火で焼失し、明治4年に再建しましたが、昭和20年6月1日の空襲により再度焼失、昭和29年に氏子・崇敬者により現社殿が建立されました。
 昭和51年には皇室より三笠宮寛仁殿下をお迎えし創祀二千年祭奉祝事業達成祈願奉告祭を盛大に営み、平成元年には創祀二千年祭を営みました。
案内書「創祀・垂仁天皇十八年(BC12)玉造稲荷神社」より
 「大正4年11月、東堀末吉橋 石匠 石崎藤三郎」
 玉造稲荷神社の神主様によると「当社は伏見稲荷からの勧請でないから狛犬が主ですね」とのこと。そうなんです。これはどこでも一緒で、稲荷神社だから石狐とは決まっていないのです。同様のご説明は築地波除稲荷神社ほか、折にふれて伺いました。より正確に言おうとすると例外も多いのですが、おおむね「神社」ではそのようになっています。
 「それにね、大阪は京都とは違う。歴史もこちらが古いっていう気概があるからね」
 それは気付かなかった。そんな思いも背負った狛犬さん。

末社 新山稲荷神社・万慶稲荷神社
 お末社のほうには「おキツネさんがいるよ」というお話なので、素直にお末社へ。

銜・巻物 銜・玉
なし
昭和10年1月
 「昭和10年」……そんなに古いかなあ? 台石とおキツネさんが同時じゃないかもしれない。この型の発祥は京阪のほうではないかとは思うけど、それにしても昭和10年は早すぎるように思います。ちょっと保留ですね。
 勾玉の首飾は後から付けたものとは思いますが、とても似合っていますね。赤い前掛けより段違いにイイですね。でもこれは玉造稲荷神社ならではのことで、なかなか他ではうまくない。

 ん〜〜? よくよく目を凝らすと勾玉のイヤリングをしているみたい。偶然そう見えるってワケでもなさそうですね。
 コンセプトがまとまっていて感動します。作者名はありませんが表情の豊かなおキツネさん。腕の立つ石匠の仕事なのでしょう。
なし なし
昭和34年9月吉日

 玉造稲荷神社の絵馬。ラブラブ狐カップル。二匹がハートを形作っているのが実に微笑ましい。

 玉造稲荷神社は、やはり授与品にも勾玉のモチーフが多い。むやみにお守りやら授与品を買い求めると、僕のような動きをしている者の場合、膨大な量を抱え込みとんでもないコトになってしまうので、買わない。普段は買わない。買わない、ようにしている……。のだけれど、何でかこの勾玉の土鈴が気に懸り、神主様に言って手に取らせてもらった。土鈴とは思えない澄んだ音がする。ガラスとも鉄・銅などとも違う音がする。
「……くださいッ!」
 しまった、また買ってしまった。……まあ、イイか。


UPDATE 2006/8/16